リーチ判断の基準を載せておきます。
※ルールや場の状況によって判断は変わるため、常にこれを守るわけではありません。
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先制ならほぼリーチ
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愚形1300、愚形マンガン、ハネマン以上はダマ
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待ちが弱すぎるときもダマ
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追いかけリーチは枚数重視
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打点上昇よりも放銃回避を重視したい場合はダマも考える
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テンパイ外しは手替わり8種から
「リーチ!」
麻雀の中でもワクワクするシーンですね。
最近の麻雀ではほとんどが「一発」と「裏ドラ」のあるルールです。
そして、リーチをかけなければこれらの恩恵を受けることはできません。
リーチとは
- 自身のテンパイを教える行為である
- リーチの1ハンがつく
- さらに10%弱程度で一発、30%弱で裏ドラが乗る
- リーチ後には手牌構成を変えられない
というものです。
ダマなら当たり牌が出てきてロンできるかもしれませんが、リーチとなると他家がオリることも増えるため、ロンアガリは減ります。
これだけではデメリットしかないように思えますが、相手がオリやすくなるということはアガリ巡目が遅くなり、局が長引くことを意味します。
局が長引くということはリーチ者がツモる回数も増えるため、ツモアガリの割合はむしろ上がるといえます。
ロンアガリは減るがツモあがりの割合が増えるということで、アガリ率全体は少し下がる程度に留まります。
特にツモりやすい待ちならばアガリ率の低下は小さく、待ちが悪い場合のアガリ率の低下は大きいものとなるので、待ちが強ければリーチの恩恵をより多く受けられるといえます。
また、リーチを受けた他家はまっすぐに手を進めにくくなるので、テンパイは普通より遅くなります。
テンパイを教えることが他家に対する妨害になることもあるということですね。
自身のテンパイを教えることは、そこまで損ではないということです。
役が少なくとも1つはないと、アガれません。
当たり牌を切られてもロンできない状態は、他家に楽をさせるだけで、自分にメリットはありません。
役なしの手牌を役ありにするためのリーチは積極的にかけましょう。
それだけでアガリ率はかなり上がります。
基本的に、先制テンパイはほとんどリーチするつもりで構いません。
また、役ありの手を打点上昇させるリーチもありますね。
ピンフドラ1の手はダマだと2000点、ツモって700・1300の2700点ですが、リーチすれば一発や裏ドラ次第で8000点以上に化けることがあります。
以前は「役ありの手はダマでもロンできるが、リーチすると出なくなるのでダマ」といわれることもありました。
ですが、前述の理由でリーチしてもアガリ率がそこまで落ちないのに対し、打点は大きく上昇することがあることから、リーチが有利といえます。
2000点のアガリ率が70%、リーチすると一発と裏ドラなどを考慮して平均約5000点くらいでアガリ率が60%とすると、雑な計算ですが前者の期待値は1400、後者は3000となり大差でリーチ有利です。
実際のところアガリ率はどれくらい下がり、期待値はどれくらいになるのかを知りたい人は、「統計学」のマージャン戦術のようなデータ本がおすすめです。
麻雀の点数計算は、子の30符の場合、ハン数が増えるたびに次のような増え方をします。(切り上げマンガン)
1000
2000
3900
8000
8000
12000
12000
16000
16000
16000
24000
…
次に、1ハン増えると何点打点が上昇したかを見ていきましょう。
1000
1900
4100
0
4000
0
4000
0
0
8000
0
…
3ハンから4ハンになると打点が約2倍となるうえ、打点上昇が最も大きいため、ここが最も価値の高い1ハンです。
一応、5ハンから6ハンになると4000点の上昇がありますが、8000が12000になるということは1.5倍ですね。
ハネマンをバイマンにすると4000点の加点で、1.33倍です。
また、マンガン以上になるとハン数が増えても打点は同じになることもあります。
6ハンをリーチして7ハンにしても、ロンの点数は同じ12000点ですね。
高打点のさらなる打点上昇は効率が低いということがわかります。
それに対し、低打点の手は1ハン増えると打点は2倍、2ハン増えると打点は4倍です。
タンヤオのみの1300でも、リーチしてツモって裏が1枚あればマンガンになります。
マンガン未満の手をマンガンに到達させる1ハンは、打点を約2倍にし、4000点の加点になります。
リーチをすることで、この1ハンを獲得する、というのが理想的です。
そのためには、リーチの他に1〜2ハンが確定しているとよいでしょう。
リーチのみの手はツモって裏が1枚ではマンガンになりません。
リーチドラ1ならツモと裏1でマンガンに届きますし、リーチタンヤオドラ1ならツモるだけでマンガンです。
どちらも、リーチしなければマンガンにはならない手でしたが、リーチによってマンガンに到達しました。
現在の麻雀では、ほとんどのルールで一発や裏ドラがあります。
それゆえに、リーチの価値は高いものとなります。
リーチをかけた時点では1ハンが上乗せされるだけですが、一発が約10%、裏ドラが約30%程度の確率で加算されます。
リーチはただの1ハン役ではないということを知りましょう。
また、これは相手のリーチは要警戒という理由にもなります。
赤あり麻雀のリーチの平均打点は、子だと7000点程度、親だと10000点弱程度です。
気軽に放銃していい点数ではないですね。
リーチ後は、基本的に手牌構成を変えられません。
確定暗刻の牌をツモってきたときはカンできるというルールが一般的ですが、他の当たり牌以外の牌はツモ切らなければなりません。
これは、危険牌を持ってきてもオリられないことを意味します。
つまり、自分の打点上昇よりも危険牌を掴んだらオリられることを重視したい局面ならばダマがいいということです。
例
東1局
自分:役なしのカン3m待ちテンパイ
親がドラの東をポンしている
こうなったら、自分の手をロンできるリーチのみ1300にするメリットよりも、親に危ない牌を切らずに済む点を重視したいです。
役なしダマのまま進めて、ツモったらそれでOK、危険牌を掴んだらオリとするのがいいでしょう。
また、手牌構成を変えられないということは、打点上昇や待ちが良くなる手変わりができないということも意味します。
47pを切れば役なしテンパイです。
先制テンパイならばリーチといきたいところですが、この手は打点上昇かつ待ちが良くなる手替わりが豊富です。
1mを切ると、
457m3568pでメンタンピン
2mでフリテン3メンチャン
368m247p8sでタンヤオ
のテンパイになります。
ここまで手替わりが多ければ、1m切りでテンパイを外していいでしょう。
上の受け入れ15種なら、34/15≒2.3巡くらいで何かしらの変化をしそうです。
それではこの手牌ならどうでしょう。
1mを切ってテンパイを外した場合、リャンメンになる変化は
4m4578pの5種と、フリテンリャンメンの2mです。
6種では、手替わりするまで平均6巡程度かかります。
しかも、先程の例とは異なり打点は上昇しません。
(カン2mツモでは40符だがリャンメンツモでは30符でむしろ打点は下がる)
これでは手替わりを待つメリットが小さく、再テンパイが入る前に他家のテンパイに追い抜かれてしまうデメリットが大きいです。
2mはカンチャン待ちの中では強い部類であり、そこまで弱い待ちではありません。
この手ならカン2mのリーチをするほうがいいでしょう。
- 手替わりには打点が上昇するものとそれ以外がある
- 前者の方が価値が高い
- 手替わり8種以上でテンパイを外してもいい
- テンパイしなおすのにも時間がかかるので、相対速度で劣る場合にはテンパイを外すデメリットが大きい
以上の点に注意しましょう。